Jazz Journey (feat. Bent Axen & Erik Moseholm) を聴く

早朝からこのアルバムを久しぶりに聴いてみることにした。

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ずっとこのアルバムの良さが理解出来なかったが、今日は素直にナイスアルバムだと感じた。このアルバムが人気があるのは、アメリが人が普段演奏している曲を欧州色を出さずアメリカ人ぽく演奏したからだと思う。変な話、良質のアメリカ人のジャズだ。

 

欧州のジャズはどちらかと言えば、クラシックが根底にある一風変わったジャズでアメリカ人のジャズよりも気品を感じることが多い。話を戻すと、普段から馴染みのあるアメリカ人の曲でしかもキャッチーな曲を選んで、トランペットのボッティンスキーもミュートトランペットを吹いていたりして哀愁もある。ミュートトランペットといえばマイルスデイビスのリラクシンを思い出す。

 

日本人が好きな典型のアルバムである。ある意味リスナーが聴きたい要素をふんだんに取り入れている。意識的か無意識なのかはわからないけれど。強い個性も感じないが、良いアルバムと評価されているのはわかる気がする。

 

 

ジャズ喫茶のオーディオ

大阪でとあるジャズ喫茶に行った。部屋も広くて、オーディオのシステムも素晴らしい。しかし、出てくる音は普段自分たちが聴いている生楽器の音とは程遠い。録音された音をただ大音量で迫力があるように聴かせるものであった。それにシステムが良いほどレコードを再生している感が強くなる。これはどういうことなんだろうか?

 

私が初めにヴァンゲルダーがカッティングしたブルーノートのレコードを聴いた時になんておかしなイコライジングをしているのだろうと感じた。レコードの世界ではヴァンゲルダーがその音の基準を作ったと言っても過言ではない。そのためヴァンゲルダーを否定することはしないのだが、生音に近いかというとそうでは決してない。彼はジャズの良いエッセンスを自分なりの表現を録音物で表現した。それが多くの人に受け入れられた点が素晴らしいのだと思う。

 

おそらく生演奏には生演奏の良い音、レコードには録音物としての良い音が存在し、それらは相入れないのかもしれない。私は楽器も演奏するから両者の違和感は感じるが普通はどっちかなんだろうな。

思い出の断片1 アドリブが上手い人

ジャズのアドリブが上手い人がいた。初めはその人のアドリブがカッコいいと感じていたのだが、何度か聴くうちに窮屈な感じがした。そのソロは八分音符を敷き詰め、休符がほとんどない。アドリブには、奏者の性格がそのまま投影される。おそらくこの人はまじめにキッチリ何事もやる人なんだろう。

 

私が聴いて良いなぁと思うアドリブは休符を上手く生かし、余裕を持ち、ユーモアがある。それが伝わってくるのが実に心地よい。結局は、アドリブの出来不出来よりも、その人のアドリブを通じてその人が好きがどうかなのかもしれない。

 

ちなみにサックスをエロく吹きたがる人も好きではない。クールに吹いているのがエロいというのがカッコいいのである。例えばリーコニッツとかね。意識してエロいことを目指すのはやや下品である。例えばサムテイラーとかね。

たまにはサックスの話でも

サックスの話をたまには書いてみよう。

 

私はサックスでいうとマウスピースマニアであった。マウスピースはヴィンテージから現行品までとりあえずいろいろ試した。結局、自分にとってどうだったか?という答えにしかならないが、行き着いた結果は自然な音が出るものが良いということ。音がでかかったり、派手だったりいろいろな個性的なマウスピースがある。結局は、個性があるほどリードを選んだり、低音が吹きづらいとか高音の安定が不安定ということがある。どこかを強調した結果、どこかに弱点が出てくる。万能のものはそもそも存在しないんだろう。

 

不思議だが、マウスピースについては日本製よりも海外製が良いと思う。日本人はその気質からかとにかく正確なモノづくりを好む。その正確さ=良いマウスピースかというとそうではないと思う。正確であった方が好ましいが、要は音色が良く、本人が吹ければそれで良いのだ。また、正確さと吹きやすさを追求する結果、音が平坦になる傾向がある。これは日本製のレコードも同じ傾向があるのだが、結局のところこれが日本人が作るモノづくり。そもそもジャズはアメリカで生まれたもの。そこで生まれた楽器やアクセサリーを使うのが理に適っている。

 

海外製の自然な音がするマウスピースってどういうものか?

 

選択肢はたくさんあるが、結局のところはジャズならオットーリンクかセルマーになると思う。不思議だが、アマチュアほど沢山のマウスピースを持っていて、この二つ以外のメーカーのものを持っているケースもある。逆にプロほどオットーリンクのヴィンテージを持っていて他はあくまで宣伝の仕事として持っているだけで仕事では使っていない。だまされてはいけない。

日本のジャズ

散髪に江古田に行ったら早く着いたので時間つぶしでココナッツレコードに立ち寄った。ココナッツレコードはDJが喜びそうなレコードが豊富でジャズは日本のジャズはあるもののそれほどでもない。日本のジャズもたまには良いかとDigしてみたらこのレコードを見つけた。

 

北村英治 Live at the junk

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 日本のジャズでも菅野氏が録音したものは高音質と聴いたことがあり、思わず手にとった。特に北村英治のこのレコードは田中伊佐資もCDで推薦しており前から気になっていた。どうせならレコードと思っていたので値段も1000円ならオッケーだろう。音楽を聴いてみると、小さなライブハウスで客が盛り上がっているのがわかる。スイングジャズでもこんなに盛り上がるんだなぁと感心した。マーサ三宅さんのボーカル、尾田悟さんのテナーサックスも良い雰囲気だ。

 

アメリカのジャズと比較するのも野暮だが縦ノリでドラムも引っ叩くような感じで叩いており、スイングかといえば。。。日本の昔のジャズは概ねこんな感じのノリだが現在の日本のジャズはだいぶ進化しているなぁと感じる。しかし、日本のジャズは1950-60年代のジャズを繰り返しやっているのも事実でジャズの発祥の地であるアメリカが次のトレンドを作っているのは間違いない。やはりジャズはアメリカのものが好きだなぁと思った一日。

 

 

雨の日はジャズでも聴いて

朝から雨。今日はユニオンの年末セールでできれば行きたかったが、3歳の娘を連れてあの戦場に行く気にもならず部屋でゆっくりすることにした。最近は、ヤフオクで安価なレコードを落札しては、聴いている。

 

トミーフラナガンのThe catsの紺ラベル、RVGで極美盤なら欲しくて落札。昔はOJCを持っていたが、いかにもコピーっぽい音がするので不満であった。このレコード、セカンドサードプレスだが、やはりRVGは音圧がえげつなくこれは落札して正解だった。

 

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話は戻るが、ユニオンの年末セールはなぜかえらく高い値段設定にあえてしてそうだなぁ。

 

 

 

スタンリータレンタインはお好き?

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スタンリータレンタインは好みのテナーサックス奏者ではない。あのブルージーでいなたい感じがどうも私の好みではないからだ。それでもなおこのシュガーというアルバムはなぜか定期的に聴いているし、表題曲のシュガーはバンドでも演奏したりする。不思議なアルバムである。

 

今まではCDだったが縁があってレコードを手に入れた。ラベルが緑というのが珍しいらしく多いのが黄赤ラベルらしい。私はラベルや溝の有無、マトリックス番号にもこだわらない派なのでどうでも良いが、写真を掲載しておこう。

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さて肝心の音はノイズもなく良好であらためてレコードで聴いても良いアルバムだと思った。ジャズなんだけどエレピとギターの影響でいわゆるコテコテというよりもややお洒落で軽く聴ける点があるのだと思う。またフロントよりもリズム隊の音が大きいのもあるかもしれない。二曲目くらいからフュージョンっぽくなっていく。

タレンタインの音はしっかりと芯があり、ごりっとしている。それでいて色気も男らしい雰囲気もあるのが良い。ロリンズになると色気というよりユーモアだし、グリフィンだと騒がしくもっとマッチョだ。タレンタインの色気のある音というのは、なかなかいない存在。

しかしながらある程度聴いていくうちに飽きてしまうのがタレンタインの悲しいところだろうなぁ。