2018年 レコード一枚目

ステレオだと特に予定はなかったので部屋にこもってドラクエ三昧も悪くないが、妻と娘も仕事でいないので出かけてみることにした。吉祥寺のユニオンに寄ってから、早めのお昼のプランで。目当ては廃盤の売れ残りであるHank mobleyのHi Voltage。レコードで買うほどではないが、ステレオオリジナルで盤質Aで4320円なので買ってみた。

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モノラルが良いけどまずはステレオを聴いて内容が良かったら買うかどうか決めることにする。こんな感じでまずはステレオプレスを買うことが多い。ステレオだとどうもノイズを拾うので盤としては良いが再生は微妙か(値段相応ですな)。

 

それにしても最近は物欲も増してきて、欲しいものがいくつかある。価値があるものはそれなりに値段もするのでヤフオクでサックスの小物とレコードを処分することにした。出品してすぐにハンクモブレークインテットが落札される。最近では、ブルーノートのオリジナル盤の高騰が2ndまで及び、モノで良い音を楽しむにはプレミアム復刻が値段的には手頃なんだろう。音ははっきりしない音なんだけど、モノラルで聴きたいんだろうなぁ。

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 ついでにMusic Mattersの45rpm盤も出品。こちらは落札されず出品中。個人的にはMusic Mattersのほうが音がクッキリしていて好みではある。ジャケットの写真もこちらのほうが雰囲気がある気がするのだが。ジャケを比較すると光の具合が全く違う感じに処理しており、見た目の肌の色から想像してもこちらが近いかも。

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サックス マウスピース考察

サックスのマウスピースは同じものを使い続ける人としょっちゅう変える人がいる。

私は定期的に変えるタイプだが理由がある。マウスピースってのは、その時の自分の状態によって最適なものは変わっていく。あのジョンコルトレーンでも沢山のマウスピースをカバンに詰めて、その時の自分にあったマウスピースを使っていたらしい。それくらい人間とは一日ごとに変化するものである。

音楽とは異るがメジャーリーガーのイチローは体調を一定にするため、食事は妻のカレー。アニメーターの宮崎駿も確か食事は同じものを食べていたはず。変化に敏感な人ほど自分を一定に保ち、なるべく変化しないようにしている。

 

話を音楽に戻すと人は常に変化し続ける。サックス、マウスピースは経年変化するものの人ほど大きな変化はない。リードも天然素材で一枚ごとの違いは大きい。そう考えると変化をリードで管理するしかないが、マウスピースで管理するのも良い。その時の自分にあったマウスピースを使うのが良い。そのためにどんなマウスピースでもリードでも息の量、スピードをコントロールできる技術が欲しい。

 

マウスピースであるが、前からずっと気になっているものがある。その前にマウスピースの開きに悩む。今は開きを狭く、リードを厚くしているが音量がやや小さい。音量が小さいとライブでの迫力に欠ける。かといって開きを広げると今度は音程が取りづらいし、、

Boss Tenorsを聴く

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このアルバムはかなり昔からCDで聴いており、今回レコードでオリジナル盤を入手できたのでじっくり聴いてみた。このアルバムでは、ジーンアモンズのホンカースタイルのテナーサックスとビバップスタイルのソニースティットという全く異なるスタイルの二人が吹いているのが面白い。

 

A面はブルースが中心でとにかく盛り上げまくるアモンズが素晴らしく、スティットはさすがに上手いが豪快さには欠ける印象。それがB面になり、スティットがアルトを吹き始めた途端に形勢は逆転。技がありながらも伸びやかに唄うようになる。やはりスティットはアルトが素晴らしい。ただの勘に過ぎないが前半でスティットはアモンズに負けていると感じてアルトを一曲吹いて流れを変えたかったのかもしれないな。

 

ボステナーズというアルバムだからスティットは再びテナーサックスに持ち替え最後は枯葉。アルトの勢いを持ちつつテナーサックスを吹いたおかげかこの曲もよかった。これが初めからテナーサックスとアルトサックスの2管だったらさぞ微妙なアルバムだっただろう。やはりテナーサックスに戻すのが正解だと思う。

 

昔はテナーサックスのバトルのアルバムと思っていたが、上手い具合にお互いが寄り添い、スタジオ録音にもかかわらずものすごく盛り上がったという奇跡的なアルバム。これはテナーサックス吹きは聴くべきだろう。

趣味を育てる

以前、大橋巨泉の本を読んだ時に歳を取るまでに3つ趣味を育てておくと良いという話が書いてあった。たしかに趣味があると人生は豊かになる。私の場合は、サックス、ゲームときて今はレコードの趣味を育てている。

 

レコードの趣味は意外と深い。レコードはCDと異なり、いつでも大量に在庫があってアマゾンで注文したらおしまいではない。レコードで特にジャズは基本的に中古である。中古のレコードはアメリカ盤、欧州盤、日本盤など様々でCDとは異なり、傷があるとノイズとして音に出る。また、オリジナルからリイシューまである。レコードは、リリースされた年に近いほど音は良い、つまりリアルで生々しいのだ。レコードのレーベルもブルーノート、プレスティッジ、リバーサイド、コロンビアなどのメーカーの録音エンジニアによっても音の傾向は異なる。

 

ちなみに絶対的に良い音というのはない。あるのは、多くの人が良いと思う音だけである。多くの人にとって良い音が自分にとって良い音でないこともある。その音を探すのもレコードの楽しみの一つである。

リーモーガンの映画を観た

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リーモーガンの生涯はジャズメンにとってはありきたりである。才能があり、素晴らしい演奏ができるが自分の音楽に迷いが出てドラッグ漬けになり、それを恋人や妻が献身的に支えるが、、リーモーガンの場合は妻による銃殺だったので映画になったとも言える。

Jazz Journey (feat. Bent Axen & Erik Moseholm) を聴く

早朝からこのアルバムを久しぶりに聴いてみることにした。

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ずっとこのアルバムの良さが理解出来なかったが、今日は素直にナイスアルバムだと感じた。このアルバムが人気があるのは、アメリが人が普段演奏している曲を欧州色を出さずアメリカ人ぽく演奏したからだと思う。変な話、良質のアメリカ人のジャズだ。

 

欧州のジャズはどちらかと言えば、クラシックが根底にある一風変わったジャズでアメリカ人のジャズよりも気品を感じることが多い。話を戻すと、普段から馴染みのあるアメリカ人の曲でしかもキャッチーな曲を選んで、トランペットのボッティンスキーもミュートトランペットを吹いていたりして哀愁もある。ミュートトランペットといえばマイルスデイビスのリラクシンを思い出す。

 

日本人が好きな典型のアルバムである。ある意味リスナーが聴きたい要素をふんだんに取り入れている。意識的か無意識なのかはわからないけれど。強い個性も感じないが、良いアルバムと評価されているのはわかる気がする。

 

 

ジャズ喫茶のオーディオ

大阪でとあるジャズ喫茶に行った。部屋も広くて、オーディオのシステムも素晴らしい。しかし、出てくる音は普段自分たちが聴いている生楽器の音とは程遠い。録音された音をただ大音量で迫力があるように聴かせるものであった。それにシステムが良いほどレコードを再生している感が強くなる。これはどういうことなんだろうか?

 

私が初めにヴァンゲルダーがカッティングしたブルーノートのレコードを聴いた時になんておかしなイコライジングをしているのだろうと感じた。レコードの世界ではヴァンゲルダーがその音の基準を作ったと言っても過言ではない。そのためヴァンゲルダーを否定することはしないのだが、生音に近いかというとそうでは決してない。彼はジャズの良いエッセンスを自分なりの表現を録音物で表現した。それが多くの人に受け入れられた点が素晴らしいのだと思う。

 

おそらく生演奏には生演奏の良い音、レコードには録音物としての良い音が存在し、それらは相入れないのかもしれない。私は楽器も演奏するから両者の違和感は感じるが普通はどっちかなんだろうな。