思い出の断片1 アドリブが上手い人

ジャズのアドリブが上手い人がいた。初めはその人のアドリブがカッコいいと感じていたのだが、何度か聴くうちに窮屈な感じがした。そのソロは八分音符を敷き詰め、休符がほとんどない。アドリブには、奏者の性格がそのまま投影される。おそらくこの人はまじめにキッチリ何事もやる人なんだろう。

 

私が聴いて良いなぁと思うアドリブは休符を上手く生かし、余裕を持ち、ユーモアがある。それが伝わってくるのが実に心地よい。結局は、アドリブの出来不出来よりも、その人のアドリブを通じてその人が好きがどうかなのかもしれない。

 

ちなみにサックスをエロく吹きたがる人も好きではない。クールに吹いているのがエロいというのがカッコいいのである。例えばリーコニッツとかね。意識してエロいことを目指すのはやや下品である。例えばサムテイラーとかね。

たまにはサックスの話でも

サックスの話をたまには書いてみよう。

 

私はサックスでいうとマウスピースマニアであった。マウスピースはヴィンテージから現行品までとりあえずいろいろ試した。結局、自分にとってどうだったか?という答えにしかならないが、行き着いた結果は自然な音が出るものが良いということ。音がでかかったり、派手だったりいろいろな個性的なマウスピースがある。結局は、個性があるほどリードを選んだり、低音が吹きづらいとか高音の安定が不安定ということがある。どこかを強調した結果、どこかに弱点が出てくる。万能のものはそもそも存在しないんだろう。

 

不思議だが、マウスピースについては日本製よりも海外製が良いと思う。日本人はその気質からかとにかく正確なモノづくりを好む。その正確さ=良いマウスピースかというとそうではないと思う。正確であった方が好ましいが、要は音色が良く、本人が吹ければそれで良いのだ。また、正確さと吹きやすさを追求する結果、音が平坦になる傾向がある。これは日本製のレコードも同じ傾向があるのだが、結局のところこれが日本人が作るモノづくり。そもそもジャズはアメリカで生まれたもの。そこで生まれた楽器やアクセサリーを使うのが理に適っている。

 

海外製の自然な音がするマウスピースってどういうものか?

 

選択肢はたくさんあるが、結局のところはジャズならオットーリンクかセルマーになると思う。不思議だが、アマチュアほど沢山のマウスピースを持っていて、この二つ以外のメーカーのものを持っているケースもある。逆にプロほどオットーリンクのヴィンテージを持っていて他はあくまで宣伝の仕事として持っているだけで仕事では使っていない。だまされてはいけない。

日本のジャズ

散髪に江古田に行ったら早く着いたので時間つぶしでココナッツレコードに立ち寄った。ココナッツレコードはDJが喜びそうなレコードが豊富でジャズは日本のジャズはあるもののそれほどでもない。日本のジャズもたまには良いかとDigしてみたらこのレコードを見つけた。

 

北村英治 Live at the junk

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 日本のジャズでも菅野氏が録音したものは高音質と聴いたことがあり、思わず手にとった。特に北村英治のこのレコードは田中伊佐資もCDで推薦しており前から気になっていた。どうせならレコードと思っていたので値段も1000円ならオッケーだろう。音楽を聴いてみると、小さなライブハウスで客が盛り上がっているのがわかる。スイングジャズでもこんなに盛り上がるんだなぁと感心した。マーサ三宅さんのボーカル、尾田悟さんのテナーサックスも良い雰囲気だ。

 

アメリカのジャズと比較するのも野暮だが縦ノリでドラムも引っ叩くような感じで叩いており、スイングかといえば。。。日本の昔のジャズは概ねこんな感じのノリだが現在の日本のジャズはだいぶ進化しているなぁと感じる。しかし、日本のジャズは1950-60年代のジャズを繰り返しやっているのも事実でジャズの発祥の地であるアメリカが次のトレンドを作っているのは間違いない。やはりジャズはアメリカのものが好きだなぁと思った一日。

 

 

雨の日はジャズでも聴いて

朝から雨。今日はユニオンの年末セールでできれば行きたかったが、3歳の娘を連れてあの戦場に行く気にもならず部屋でゆっくりすることにした。最近は、ヤフオクで安価なレコードを落札しては、聴いている。

 

トミーフラナガンのThe catsの紺ラベル、RVGで極美盤なら欲しくて落札。昔はOJCを持っていたが、いかにもコピーっぽい音がするので不満であった。このレコード、セカンドサードプレスだが、やはりRVGは音圧がえげつなくこれは落札して正解だった。

 

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話は戻るが、ユニオンの年末セールはなぜかえらく高い値段設定にあえてしてそうだなぁ。

 

 

 

スタンリータレンタインはお好き?

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スタンリータレンタインは好みのテナーサックス奏者ではない。あのブルージーでいなたい感じがどうも私の好みではないからだ。それでもなおこのシュガーというアルバムはなぜか定期的に聴いているし、表題曲のシュガーはバンドでも演奏したりする。不思議なアルバムである。

 

今まではCDだったが縁があってレコードを手に入れた。ラベルが緑というのが珍しいらしく多いのが黄赤ラベルらしい。私はラベルや溝の有無、マトリックス番号にもこだわらない派なのでどうでも良いが、写真を掲載しておこう。

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さて肝心の音はノイズもなく良好であらためてレコードで聴いても良いアルバムだと思った。ジャズなんだけどエレピとギターの影響でいわゆるコテコテというよりもややお洒落で軽く聴ける点があるのだと思う。またフロントよりもリズム隊の音が大きいのもあるかもしれない。二曲目くらいからフュージョンっぽくなっていく。

タレンタインの音はしっかりと芯があり、ごりっとしている。それでいて色気も男らしい雰囲気もあるのが良い。ロリンズになると色気というよりユーモアだし、グリフィンだと騒がしくもっとマッチョだ。タレンタインの色気のある音というのは、なかなかいない存在。

しかしながらある程度聴いていくうちに飽きてしまうのがタレンタインの悲しいところだろうなぁ。

 

レコード購入の基準

最近になってみえてきた自分のレコードの満足度。  

備忘録として残す。

 

モノラル

オリジナル、2ndまで

テナーサックス、トランペットがフロント 

ハードバップ  

ブルーノートレーベル

最近買って正解なレコード

Hank Mobley Quintet

Donald Byrd Byrd in hand

Sonny Rollins Bridge

 

この基準があり、好みでないのは。

ステレオ、リイッシュー、OJC、アナログプロダクション、Classic records

ボーカル、クラリネットトロンボーンがフロント

free jazz、初期のビバップ、ビックバンド

これに一つでも当てはまると購買意欲が落ちる

最近買って失敗したレコード

Miles Davis At the Blackhawk ステレオでノイズ出る箇所あり内容は良かったがモノラルを探すべき

Ornet Coleman Golden circle フリージャズは聴くのが辛い おまけにステレオ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のユニオン

午前中は子守。雨であった。

午後から少し外出で吉祥寺のユニオンへ。ジミースミス、ベニーゴルソンなどを検盤するもキズだらけ。最近はセカンドプレスですらキズ盤ばかりだ。最近はオリジナルにこだわらず綺麗な盤だけが買う気になる。ノイズ過敏なのか少しのノイズでもややテンションが下がってしまいがち。それにしても買いたいレコードがないなぁ。

 

結局何も買わずに首の凝りに効く薬を買う。これはめっぽう効くのだな。これが1瓶4000円もするのでレコード一枚と結構迷うんだが。。