ケニードーハムと春

完全に時差ボケで2:00に目が覚めてから、なかなか眠れず意味なく仕事のことを考えたりする。夜中に妄想したものは大抵良いものがなく、意味のないことがぐるぐると浮かぶ。朝方になり、音楽室でレコードを聴いてみることにした。

Kenny Dorham/ Blue spring Riverside (stereo original)

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裏ジャケットの曲名を見てもわかるようにこのアルバムはSpringにちなんだ曲を取り上げている。

トランペット、アルトサックス、バリトンサックス、フレンチホルンの四管。ソリストとして1番目立っているのは、アルトサックスのキャノンボールアダレイ。キャノンボールのアルトの吹き方は、スピード感のあるフレーズにハーフタンギングなどを入れて緩急を付け、おまけにダイナミクスがある。おまけに音もでかいのでリーダーのケニードーハムよりも目立ってしまう。最初聴いた時は、これはキャノンボールを聴くためのアルバムだなと思っていたが、何度か聴いてみるとそうではないことがわかった。

 

 聴きどころは、ケニードーハムの春にぴったりの爽やかなアレンジである。このアレンジがいかにもケニードーハムであり、派手さはないが、美意識を感じさせるのだ。アルバム全体がケニードーハムの音楽であり、キャノンボールは華を与えている役割。これがキャノンボール以外のアルトならさぞかし地味なアルバムになったであろうなぁ。

https://m.youtube.com/watch?v=A0WH8tsuZZk

https://m.youtube.com/watch?v=SQa6t28fQtE

 

名盤ではないが、佳作というべきアルバムで定期的に聴いてしまうアルバム。