思い出の断片1 アドリブが上手い人

ジャズのアドリブが上手い人がいた。初めはその人のアドリブがカッコいいと感じていたのだが、何度か聴くうちに窮屈な感じがした。そのソロは八分音符を敷き詰め、休符がほとんどない。アドリブには、奏者の性格がそのまま投影される。おそらくこの人はまじめにキッチリ何事もやる人なんだろう。

 

私が聴いて良いなぁと思うアドリブは休符を上手く生かし、余裕を持ち、ユーモアがある。それが伝わってくるのが実に心地よい。結局は、アドリブの出来不出来よりも、その人のアドリブを通じてその人が好きがどうかなのかもしれない。

 

ちなみにサックスをエロく吹きたがる人も好きではない。クールに吹いているのがエロいというのがカッコいいのである。例えばリーコニッツとかね。意識してエロいことを目指すのはやや下品である。例えばサムテイラーとかね。