外人と日本人のサックスの違い

最近は日本人と外人のサックスの演奏方法の違いに興味がある。

 

外人のサックスは、音が立体的で筒が鳴っているような感じの鳴らし方をする。

鼻が詰まっているようなという表現がわかりやすい。音を一音ずつハッキリと区切るように発音する日本人に対して、日本人ほど音を明確に発音しない。息の流れがずっとあって、そこにレガートで音を出している感じである。アクセントのある位置だけ音を強く発音し、時にくぐもったりすることもある。テンポが速くなると音は出ていないけど息の音だけ出ていることもある。これに対してこの状態を音を飲むと表現する人もいる。このような表現は日本語にはないのである。

 

外人は言葉を発する前に口がリラックスして口が軽く空いている。そこから息が漏れて息の音として、我々日本人には聴こえてくる。わかりやすく言うと、外人の英語はブレス音→音→ブレス音であるのに対し、日本人はブレス音が前後にない音を発する。音を1つ1つ区切る言語である日本語は、ジャズを演奏しても音をハッキリ発音することが普通なのでどうしても音が横に流れず、縦になる。そうするととたんにスイングしなくなるのだ。

 

外人のいうスイングを言葉で表現するのは難しい。日本のジャズ教育では、よく3連符を2:1で分けるとも言うが、これを明確に発音してもスイングはしないと思う。テンポによってその割合は変わるし、ハッキリと発音しないことやあえて割合をイーブンにすることもある。ようするに英語を母国語とした時の発音やアクセントそのままでサックスで演奏しているだけで外人はそのことを意識していない。ウダウダタンギングなんかも同じ理屈で、日本人の耳に音がウダウダと聴こえるだけで、全部そのような表現をしている訳でもない。

 

一番速いのは、英語の発音をネイティブに近くすることだけどあんまり意識している人はいないよなぁ。