自分流カスタマイズを否定してみる

サックス吹きにとって、面白いのはサックスのパーツを一個一個変えてみてその変化を楽しむというものがある。マウスピースのリガチャーから始まり、本体のネジ、サムフック、サムレスト、ネックなどなど。私もそれを楽しんだ一人でもある。

 

結論から言おう。パーツは変えなくて良い。変えることで変更箇所が目立って自然に感じられなくなる。素材がゴールドプレートならギラギラしたよく言えば厚みのある、悪くいえば熱苦しい音に変わる。シルバーなら品の良い落ちつきがでるが、反面面白みに欠ける。要するに自然ではなくなる。自分が作ったものでない個性とは、いつか飽きがくる。もっと自然が良いなぁと気づく時がくる。

 

マウスピースだってそうだ。リフェイスしていないオリジナルのオープニングのマウスピースを使えば良い。無理に広げたものは、所詮はどこかに無理が出るものだ。不自然であることが、鼻につく。物はあくまで物として、自己主張せず奏者の個性を尊重するものであってほしい。なかなか気づかないことだが、大事なことである。