ジャズ喫茶のオーディオ

大阪でとあるジャズ喫茶に行った。部屋も広くて、オーディオのシステムも素晴らしい。しかし、出てくる音は普段自分たちが聴いている生楽器の音とは程遠い。録音された音をただ大音量で迫力があるように聴かせるものであった。それにシステムが良いほどレコードを再生している感が強くなる。これはどういうことなんだろうか?

 

私が初めにヴァンゲルダーがカッティングしたブルーノートのレコードを聴いた時になんておかしなイコライジングをしているのだろうと感じた。レコードの世界ではヴァンゲルダーがその音の基準を作ったと言っても過言ではない。そのためヴァンゲルダーを否定することはしないのだが、生音に近いかというとそうでは決してない。彼はジャズの良いエッセンスを自分なりの表現を録音物で表現した。それが多くの人に受け入れられた点が素晴らしいのだと思う。

 

おそらく生演奏には生演奏の良い音、レコードには録音物としての良い音が存在し、それらは相入れないのかもしれない。私は楽器も演奏するから両者の違和感は感じるが普通はどっちかなんだろうな。